立春が寒いのは当たり前です
立春過ぎても真冬の寒さ
tenki.jp 2014年2月5日 7時40分
今朝は東京都心で気温が-0.5度まで下がり今季一番の冷え込みとなるなど、立春を過ぎても、まだまだ厳しい寒さです。日中も空気は冷たいままでしょう。北海道は軒並み真冬日、東・西日本も気温が10度に届かない所がほとんど。北風も強めに吹き、震える寒さです。
tenki.jpの「立春過ぎても真冬の寒さ」という表題には、「もう春なのにめちゃくちゃ寒いじゃん!」と、季節と気候の矛盾を嘆いているように見えます。
こういう論調のニュースは毎年のように見られますし、もう慣れっこなので気に留めていませんでしたが、「春」という表現に、ついつい考えてしまいました。
では、立春はなぜこんなに寒い季節に充てられているのか。
つまり、立春とは?
Wikipediaの記事を一部引用します。
立春(りっしゅん)は、二十四節気の第1。正月節(旧暦12月後半から1月前半)。現在広まっている定気法では太陽黄経が315度のときで2月4日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から1/8年(約45.66日)後で2月5日ごろ。
期間としての意味もあり、この日から、次の節気の雨水前日までである。
(中略)
『暦便覧』には「春の気立つを以って也」と記されている。冬至と春分の中間に当たり、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合は、この日から立夏の前日までが春となる。九州など暖かい地方では梅が咲き始める。この日が寒さの頂点となり、翌日からの寒さを「残寒」または「余寒」といい、手紙や文書等の時候の挨拶な どで用いられる。
(中略)
二十四節気の「立春」は、『暦便覧』では「春の気立つを以って也」とされるが、時候的な解説では、「大寒から立 春までは一年のうちで最も寒い季節であり、立春を過ぎると少しずつ寒さが緩み始め、春の気配が忍び入ってくる」とされるのが一般的である。
ただ注意が必要なのは、このような気象的事象のゆえに「立春」が定められたのではなく、冬至から春分への中間点として、暦法上の要請から定められたものだということである。
立春は、ここに書いてあるとおり、1年で一番寒い季節なのです。
だから、立春は寒くて当たり前なのでした。
逆に、暖かい方がおかしいんですよ。
そういうわけで、「立春なのに寒いのは変だ」という含みを持たせてニュースを伝えるのは、誤りだということです。
寒くて当たり前なんですよ、1年で一番寒い季節なんだから。
ただ、先に引用したtenki.jpの気象予報士さんは、立春の意味を誤解していたのではなく、「立春は暖かい季節のものではない、まだまだ寒いんですよ、一層気をつけてくださいね」ということを強調するために、「立春過ぎても真冬の寒さ」と表現したのかもしれません。
時節の意味を誤って解釈しているようでは、気象予報士の試験は受からないでしょうから。
気象予報士さんが、こういう誤解されがちな用語をもっと正しく使われるよう、広めてくれるとなお嬉しく思います。
我々後遺症に苦しむ仲間も、筋肉や関節が激しく痛む季節はまだまだ続きます。
暖かい部屋で十分にほぐしてから、活動を開始しないとね。
- 2016.02.04 Thursday
- 季節と時節の話題
- 09:33
- comments(2)
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- by ニゼック
問題があると思いますけどね。旧暦の立春は、今の暦では1ヶ月くらいあとになるから3月はじめくらいでしょう。西行法師の入滅は満開の桜の下ですが、「そのきさらぎの望月のころ」というふうに、2月15日です。