生き損なうも死に損なう勿れ

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    あるお笑いタレントが、テレビ番組の健康診断で人工透析目前の数値でありながら、周囲の助言にも悪態をついているというニュースを見ました。

    テレビ番組のことですから、キャラ作りのネタである可能性がありますが、もし本当にそういう姿勢ならとんでもないことです。

    何人かの視聴者からは、「体を粗末に扱うヤツは、勝手に死ね」などという、一見暴言に見えるコメントが寄せられていますが、「死ね」というのは優しい方であり、実際にはそんなに簡単に死ぬことはできず、恐らく後悔一辺倒の生き地獄を見ることになると思います。

    体が悪くなれば死ねばいいと短絡的な発想をする人がいますが、人間の体はそう簡単に死ねるようにはできていません。

    私たち脳卒中の体でも死なないケースが多いのですが、病気になる前の体には戻れず、後遺症との闘いの日々が長く続きます。

    その後遺症は人それぞれ様々ですが、私のケース一つでもどれだけ地獄か、書いてみましょうか。

     

    体の右半分が不自由になりました。

    まともに歩けませんし、走ることはできません。

    右手は指がほとんど動かないので、日常の様々な場面で不自由を強いられます。

    まだ、これらは序の口です。

     

    体の右半分に温感がほとんどありません。

    右手や右足は、今触れている物の温度が分からないことが多々あります。

    やけどをするほど熱いか、凍傷を起こすほど冷たいかで、やっと気が付くレベルなのです。

     

    感覚麻痺の悪影響でしょうか、オシッコの我慢がほとんどできません。

    膀胱に半分ぐらい尿が溜まると、トイレに行きたくなります。

    しかし、足が不自由なので、健常者のようにすぐにトイレにたどり着けません。

    ゆえに日常でオムツを装着しています。

    脳卒中でオムツが必要になるなんて、情報は聞いたことがないでしょう?

    私のようになると、必要不可欠になるんです。

    これでは、異性との交遊なんてできっこないですよ。

     

    これも同じく感覚麻痺の悪影響と思いますが、味覚が病気前より明らかに落ちています。

    美味しかった好物の味が、薄味かそれ以上になっています。

    普通の薄味なら塩を足せば濃くなりますが、感覚麻痺からくる味覚の異常では濃くなりません。

    大好きなラーメンのスープも、麺を入れているお湯に味が少しついているような状態です。

    つらいですよ、味覚が欠けているというのは。

     

    こんなに大変なら、もう自殺するという人もいるでしょう。

    しかし、これもまたすぐに死ねないケースも多いらしく、実行してから後戻りできない状況になって後悔することが多いと聞きます。

     

    ある記事で読んだ話です。

    一人の女子高生が失恋し、絶望に打ちひしがれて鉄道自殺を図ったそうです。

    通報を受けて現場に到着した救急隊は、体が真っ二つになった女子高生の姿を見つけました。

    処理しようと手を出した瞬間、その女子高生のちぎれた上半身がピクリと動き、「するんじゃなかった・・・」と声にならない声で呟いたそうです。

    そう、体が引きちぎられても、数分か数時間か意識があったのです。

    こんな状態になっても、自殺しますか。

     

    事故や自殺のニュースは毎日のようにあり、そのうちのかなりの部分に「即死した」とか「間もなく死亡した」なんて書いていますが、私は即時に意識を完全に失ったとは思えないのです。

    これが真実か否か、死んでみないと分からないのです。

     

    生きても地獄、死んでも地獄。

    選択は人それぞれ自由ですが、私は今のところ、生き地獄を選びます。

    生き地獄からの生還こそが、私の生きがいでもあるのです。


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